信州の鎌倉、温泉めぐり
H14/3/29

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鉄分の濃い記録はこちら


 春の青春18きっぷシーズン。1回分残りそうだったので、にわかにどこかへ出かけたくなりました。普通列車で日帰りできる距離、乗ったことがない路線、それに温泉に浸って…といろいろ浮かび、結局信州の鎌倉とも呼ばれる、別所温泉界隈に行くことにしました。
 土曜日に出かけようと思っていましたが、起きたらもう昼前。さすがに諦め、翌日に出かけることにしました。

 早朝から電車を乗継ぎ。横浜線、中央線、と眠りながらの移動です。別所温泉への入口、上田までは、八ヶ岳の麓を走る高原列車、小海線で行くことにしました。ちょうどいい具合に、休日だけ運転の臨時快速があり、接続もばっちり。「やっピー八ヶ岳号」なんていう気になる愛称もついていて、面白そう。
 ところが、小淵沢を降りてみると…

そんな列車の姿はないッ!

 今回は大型時刻表は持ってこなかったので、慌てて駅に備え付けの時刻表を確認。すると、運転日は「3月23日→6月29日の土曜と4月28日・5月3→5日」となっています。今日は日曜日。運転日ではないのでした…。
 気をとり直して、プランニングしなおし。小海線には適当な列車がないので、特急スーパーあずさで松本まで行き、そこから普通列車を乗継ぐことに決定。これで上田着はほぼ予定どおりの時刻に到着としました。

 松本から乗継いだ長野行き普通列車は、聖高原、姨捨、桑ノ原信号場で数分停車。よく止まるなぁと時刻表を見てみれば、他の普通列車よりも10分以上余計にかかるダイヤになっていました。
 聖高原では駅前の神社をちらっと見て、姨捨では最近たびたび見る善光寺平ホームにあった案内板)を見ましたが、信号場では動かない風景をじっと見るだけ…(苦笑)

 篠ノ井でお昼時。乗継ぎは30分もありませんでしたが、駅前でボリュームたっぷりのそばを食べました。このあたり、恐竜イベントでお店ごとに特色あるものを出しているそうで、このお店は「恐竜の卵」が入った「恐竜ラーメン」なるものを置いているとか。他の客が「どんなもの?」と訊ねれば店主曰く「私も見たことがない、なにしろそんなに生きてませんから」(笑)

 しなの鉄道で上田へ。ここからようやく予定どおりです。(笑)
 別所温泉に向かう上田交通の電車は、つい最近まで東急池上線や目蒲線で活躍していた車両。私は数年前、池上線沿線(会社の寮)に住んでいたことがありますが、その時に見覚えのある車両番号が…。思わぬ再会でした。
 このあたりは塩田平という地域。鎌倉時代、北条義政が出家してこのあたり「塩田庄」に館を構え、以後北条氏滅亡までこの地を治めていました。北条氏の庇護のもとに仏教文化が栄え、現在まで鎌倉時代の文化財がこれほど固まって残っていることも珍しいことから「信州の鎌倉」と呼ばれるようになったのだとか。ワンマン電車は、そんな風景の中をのんびり走ります。


上田交通別所線の電車

 上田から30分弱で別所温泉駅に到着。駅構内には、かつてこの線で活躍していた通称「丸窓電車」が留置されていました。残念ながら整備中で中を見ることはできませんでしたが、こうして手入れされているというのは電車にとっても幸せなことかも。


ちょうど柱に隠れた所に丸い窓があり、これが丸窓電車の愛称の由縁です。

 別所温泉では2時間半ほど時間がとれます。駅にあった観光マップで外湯の位置を確認。せっかくなので歩いて回れそうな常楽寺、安楽寺、北向観音にも足を延ばしてみることにしました。あちこちに方向を示す案内があるので、迷うことはなさそうです。
 まずは常楽寺。ここは後で訪れる北向観音堂の本坊だそうです。入口には天台宗別格本山との立派な碑が建っていました。本堂は残念ながら床下の補修作業中で入れませんでしたが、その奥にある石造多宝塔まで行けばしんと静まりかえった別世界のようでした。重要文化財になっていて、石造で重要文化財になっているものは全国で2例しかないのだとか。


本堂と仮本堂。左に見える「御船ノ松」も見事でした。


石造多宝塔。参道脇にも小さいものがたくさんありました。

 常楽寺から少し歩き、次は安楽寺へ。杉並木を抜けて急な石段を登ると、立派な本堂が目に入ってきました。(石段を迂回する坂道もありました。)さらに奥に続く石段を登ると、墓地を見守るように国宝「八角三重塔」が建っていました。


安楽寺門前の杉並木と石段


八角三重塔。墓地がぐるりと取り囲みます。

 安楽寺から次に向かう北向観音への途中、少し逸れると外湯「大師湯」と「石湯」があります。石湯に入ってみると、中は小ぢんまりした造りながら落ち着いていて、また団体さんが出た直後だったためかのんびりできました。大師湯にも入ってみようかとも思いましたが、さすがに出てすぐまた入るというのはやめました。(苦笑)


大師湯(説明板)


石湯

 大師湯から北向観音へはすぐ。厄よけ観音ともいわれるこの地一番の名所だそうです。長野の善光寺が「南向き」であることから名づけられたといわれ、この両方のお寺をお参りすればご利益がいっそう増すのだとか。善光寺には数年前にお参りしましたが、また行かなければいけないかなぁ(苦笑)
 境内入口にある手洗場に湧き出ているのはふつう水ですが、ここでは源泉からの湯が引かれているのだそう。また境内には「愛染かつら」と呼ばれる桂の巨木が見事にその姿を見せていました。(説明板)


北向観音本堂


愛染かつら

 近くにあと一つある外湯「大湯」にも行ってみました。入ってみると、奥には小さいながら露天風呂がありました。のんびりしていると、先ほど石湯でも見かけた人が入ってきました。声をかけてみると、千葉から温泉巡りに来ているのだとか。ちなみに大師湯にも入ってきたそうです。新幹線で来たとの話に、そういえばふつうは新幹線を使うんだな、とあらためて思ってみたり。どうも最近、普通列車でのんびり移動することしか頭にないようです(笑)


大湯

 大湯から駅まではすぐです。別所温泉の町並みをぐるりとひと周りした格好になりました。駅までの間に渡った小さな川、その名も「湯川」…やはり温泉地ということに由来するのでしょうか。

 別所温泉駅は、外観はモダンなものになっていますが内部は古さをほどよく残していました。
→別所温泉駅内部の写真はこちらから

 別所温泉駅では、予定より1本早い電車に乗れました。今回は「往復フリーきっぷ」を使用していて、後戻りしなければ途中下車が可能。というわけで、途中の下之郷で降り、生島足島神社を見ていくことにしました。閑散とした駅前には大きな神社の碑がありました。
 生島足島神社は、その名のとおり生島神・足島神(いくしまがみ・たるしまがみ)という二柱の神をお祭りしている神社。このあたりが大和朝廷の勢力下に入った頃(今回はよく時代を遡るなぁ…)大和政権から派遣された官吏が、国土をつくった神として朝廷に祭られていた神のうちこの二柱の神を連れてきて祭ったのがこの神社だといわれているようです。


生島足島神社(説明板)

 駅に戻ると、粉雪がちらついてきました。今年は暖かい春で、もう桜も咲きはじめていたというのに…。構内にあった車庫をちらっと見たあとは、ホームにあった待合室で暖をとりながら電車を待ちました。
 上田に戻り、あとは横浜に戻るのみ。いちばん早く帰れそうなルートは、軽井沢から碓氷峠を下り、高崎線を経由していくルート。昨年までの旅行記をご覧くださった方は連想していただけるかな、軽井沢駅構内のロクサンことEF63 2(碓氷峠をJR信越本線が通っていた頃大活躍していた機関車、私の好きな機関車です。こちらもどうぞ)に挨拶したのち、最終バスで横川へ。碓氷バイパスが空いていたせいか時刻表より早く到着、ゆっくり乗り継げました。
 今回の夕食は、高崎で購入した「長野行新幹線開通記念 群馬名産品弁当あさま」中身)。北陸新幹線の一部として長野行新幹線が開通したのは平成9年10月。もう4年半が経ちますがまだ売られているんですね。乗り込んだ高崎線快速は10両すべてがロングシートで、落ち着いて食べることができませんでした…。

 最近の旅行記、どうも駅弁で終わる気がします。今回もそうかって? はい、そうです。(笑)
 長々とご覧いただきありがとうございました!


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