平成社会の人々の動き



第 17 話 「光クラブ」から「村上ファンド」へ
(金に負けたワカゾウ達)


目   次

<金もうけ世界の不祥事>
<真の企業家精神とは>
(参考メモ)「光クラブ」事件


<金もうけ世界の不祥事>
 平成18年は、後世の人から見れば「金儲け世界に於いて金銭感覚に関しては<<ベビー>>な
ギャングが二匹暴れ回った」一年と伝えられるのではないでしょうか。
 ひとは金だけで生きているのでしょうか。金なしで生きていけないことはないが、生きにくい
時代であることは確かです。かといって、「金だけで生きていけるか」、といわれれば、そうで
ないことは明らかです。さらにいうならば、現代人は何のために生きているのか、上述の二匹は
「金だけ」で満足しましょうが、法律を犯し、かつ、一般大衆に被害を及ぼしてまで、「金」に
執着するのは、いかがなものか。こういうベビー連中は、「金だけの世界の惑星」へでも移住して
いただいて、朝から晩まで、「金、金のお金ごっこ」でどうぞお暮らし下さい。
 「金を儲けることがそんなに悪いことでしょうか?」と嘯いたと言うから、もう普通人間で
無いことは確かです。

 平成18年1月に「金ホリ金エモン」が証券取引法違反容疑で逮捕され、半年後の6月に、
「同じ穴の狢(むじな)」の「金村金上ファンド」も同様の容疑で逮捕されました。新聞の
三文記事では、
 「ここ十数ヶ月間というもの、ホリエモン騒動で金が全てという金第一主義者に対して
  多くの日本人が反発し、村上ファンドの札束攻勢にも関係するプロ野球ファンの庶民は、
  激怒しました。」
と報道しています。
 二匹のベビーギャングは、旧来の日本株式会社概念を打ち壊して一般大衆に益する企業組織への
改革をするというような意味の発言をしているようですが、実際の行動は自分の好きなように
「金いじり」をやって楽しんでいるという状態です。

 何時の世になっても人間社会では、金に絡んだいざこざが絶えません。そういう社会構造を人間が
創り出して、それを認めざるを得ない様な構造にしているのですから、どうしようもないでしょう。
 このような事態は、人間社会が存在する限りなくならないでしょう。戦争が無くならないのと同じ
事情です。「金いじり」も「戦争」もいやな「人間」は、人間業を止めるか、他の天体へ移住する
しかないのでは、と悲愴な諦めを持たざるを得ません。いやですね。

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<真の企業家精神とは>
 日本人は明治維新と共に西欧社会の「企業」いわゆる「会社組織」を学んでから、おおよそ150年
経ちましたが、いわゆる「企業家」なる、人から羨望と尊崇の気持ちで眺め聞き及ぶことが出来る
人物がなくなりつつあります。最近の「彼ら」は、利己主義に陥ったり、金の誤った魅力に魅せ
られたり、狭隘で、姑息な考えの中で「金いじり」行動をしている「小さい人間である」為では
ないでしょうか。
 日本社会に人々の利便さを提供する目的のいろいろな企業が興された明治あるいは大正期には、
それぞれの「企業」に、それぞれの崇高な「企業理念」が存在したのではないでしょうか。
 近年ISO規格で、「会社組織の明文化」が「はやり」になっていますが、いまさら、こんな
ことは言い出さなくても、既に明治時代の出だしの時から「企業家」は、念頭においていることです。

 一匹目のベビーギャングが対象にした「マスメディア」いわゆる一般大衆に多くの情報を提供する
という事業は、一資本家の利便のために企業が存在しているのではなく、より多くの人々により正しい
真実を提供することに意義があるのであって、報道によって企業が儲けることが重要ではないのです。

 二匹目のベビーギャングが対象にした「公共交通機関」いわゆる電気鉄道事業およびその関連事業
では、一般大衆により便利な移動手段を提供することに意義があるのです。決して一資本家を満足
させるためにあるのではないのです。

 これらの企業は、いずれも大もうけすることが目的でなく、健全な経営環境で存続し続け、より
多くの大衆により長く「奉仕」できること最大の目的で、その為にはいろいろの企画や工夫が重要です。
単に札束で右から左へ、ころころ企業の姿勢を変えさせることは、決してこの「最大の目的」を
達成できることになりません。

 「企業家」を唱える前にまず、「自分は人間か」と、自問自答してほしい「似せ企業家」の
多いことよ。嘆かわしいと嘆いてても、彼らはこれからも益々暗躍するでしょうが。
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(参考)「光クラブ」事件

(昭和24年11月26日(土曜日)付 朝日新聞記事より)
 平成18年の半年は、大凡半世紀前に起こった東大生金貸し業の破綻事件が引き合いに
出されているようです。上記の新聞記事はその顛末(当該学生の自殺記事)を伝えているものです。
ここに引き合いに出された「光クラブ」事件とは、次のような概略の事件でした。すなわち前述の
「平成の二匹のベビーギャングによる不祥事」から連想される半世紀前の不祥事で、
金の額や悪事の環境が異なりますが、共通する内容が多いのではないでしょうか。

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 1948年9月、木更津中学・一高から東大生になった山崎晃嗣は友人の日本医科大学
医大生とともに、金貸し業「光クラブ」を設立した。周囲が注目するような画期的な
広告を出して、多額の資金を調達することに成功し、それによって集めた資金を
商店主や中小企業経営者などに高利貸したので、世間では、学生がそれも東京帝國
大学の学生経営の金融業(学士金融)ということで注目され、4ヵ月後の1949年1月
には資本金400万円、社員30人を擁する会社に発展する。
 しかし、光クラブは法定金利を超過して運営したため出資法違反で逮捕されると
同時に顧客の信用を失い、業績が急激に悪化し、あげくに約3000万円の債務が支払え
なくなり、遂に社長の山崎は本社の一室で青酸カリをあおり、駄洒落と遺書を残して
服毒自殺した。
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平成18年6月10日***  奈華仁志  ***


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