今から大凡40年前の1968年(昭和43年)、アメリカ映画「2001年宇宙の旅」という SF映画が封切られました。21世紀に未だ32年先の未来の話しを、科学的リアリズムで特殊撮影 した画面を製作し映画世界に話題を提供しました。(映画の概要は後述の参考欄参照方) 当時、未だ20世紀の後半で、「21世紀」そのものは、遙かに未来の世界のような感覚で映画に 見入ったものでした。それだけ斬新な未来世界を描いた点が評判となったのでしょう。 ソ連(ソビエト連邦共和国)が人類の歴史上初めて宇宙空間へ人工衛星を打ち上げたのが1957年 ですから、宇宙開発の歴史もはや半世紀を迎えることになります。そして映画の「2001年」も すでに21世紀に突入した今や「過去の年代」になり、2005年には、映画の中での宇宙船と同じ 名前の「ディスカバリー号」が、地球から350km程離れた宇宙空間に構築中の宇宙ステーション へのロケットの往復活動をする時代になっているのです。 初の人工衛星打ち上げから4年後の1961年(昭和36年)、ソ連は人類初の人工衛星船・ ヴォストーク1号を打ち上げ、さらに4年後、1965年には宇宙空間で宇宙飛行士が「宇宙遊泳」 可能なところまで宇宙飛行技術が向上しました。 1960年代は米国とソ連の宇宙開発事業の競争で、米国は映画「2001年宇宙の旅」を具体化 したかのように、宇宙船アポロ11号は人類初の月着陸に成功するまでに進歩しました。 ところで、これまで大凡半世紀に渡り人類が進めてきた宇宙開発は、この21世紀如何なる展開が あって、如何なる目的に向かって進展して、どのような成果が人類にもたらされるのでしょうか。 人類にとっての「宇宙空間」のあり方はどのようであるべきなのでしょうか。宇宙開発に関与している 各国の間で既に国際共同プロジェクトとして「宇宙ステーション(ISS)建設」その他一連の 「人類の宇宙開発」は多方面に広範囲に計画が推進されているところです。 地球環境が悪化していく中、「人類にとっての代替環境」というべき「宇宙世界」開拓のための 宇宙への進出でなく、地球環境では達成できない「人類にとっての新たな生存空間の拡大」でなければ なりません。また、一国のための「領土拡大」といった姑息な考えは許されません。 「宇宙世界開拓」は無意味ではないのですが、その前に人類が立脚しているこの「地球上で為し 終えておくべき事」があれこれ存在することがあるのです。民族間、国際間、宗教間、さらに地域毎の 些細なまた歴史的な、長期間の諍いや戦争は、どうしてもやめるべきでしょう。そんな諍いや戦争の 無駄なエネルギーこそ、人類共通の生存目的を目指した「宇宙開発」作業に振り向けるべきでしょう。 地球上でない「宇宙空間」には、民族も、国も、宗教も関係ない環境を設けるべきでしょう。目次に戻る
平成17年7月27日の新聞各紙は一斉に、「スペースシャトル打ち上げ」のニュースを一面に 報じています。今回の打ち上げには、日本人宇宙飛行士野口聡一さんが乗り込んでいるのです。 二年半前・2003年2月のスペースシャトル「コロンビア号」の空中分解事故以来の打ち上げで、 何とか任務を果たして予定通り、8月7日に地球上に無事帰還してもらいたいものです。
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スペースシャトル飛行再開機 ディスカバリー情報 <米国宇宙航空局(NASA)> 打ち上げ時間: 米国東部時間7月26日午前10時39分 打ち上げ基地: 米国フロリダ州・ケネディ宇宙センター 乗員数: 船長アイリーン・コリンズほか計7名 宇宙飛行日: 13日予定br> 主たる作業: 宇宙ステーション(ISS) (上空351km周回)への物資輸送、 シャトルの補修試験 3回の船外活動(宇宙遊泳) ISSの姿勢制御装置交換など 宇宙周回高さ: 上空226km周回軌道 宇宙飛行の進行状況は、 刻々次のホームページに報道されています。 http://www.nasa.gov/returntoflight/main/index.html http://sts-114.jaxa.jp/ |
日本人宇宙飛行士は、野口さんで5人目で、宇宙飛行回数は延べ8回目となるのです。 日本人もこれまで、宇宙航空研究開発機構・JAXA(旧宇宙開発事業団)を母体として、 米国が展開する宇宙開発プロジェクトに、次のように参加してきました。(秋山氏は別系列より参加) 1990年(平成 2年) 秋山豊寛・48歳(63) 旧ソ連宇宙船ソユーズ 12日間 1992年(平成 4年) 毛利 衛・44歳(57) 米国宇宙船エンデバー 2日間 1994年(平成 6年) 向井千秋・42歳(53) コロンビア 7日間 1996年(平成 8年) 若田光一・32歳(41) エンデバー 1日間 1997年(平成 9年) 土井隆雄・42歳(50) コロンビア 11日間 1998年(平成10年) 向井千秋・46歳(53) ディスカバリー 10日間 2000年(平成12年) 毛利 衛・52歳(57) エンデバー 2日間 2000年(平成12年) 若田光一・36歳(41) ディスカバリー 11日間 2005年(平成17年) 野口聡一・40歳(40) ディスカバリー 13日間(予定) 各宇宙飛行士は参加したプロジェクト毎、それぞれに宇宙開発の課題を抱えてその開拓に尽力して きました。これまで未知であった空間も、実地の宇宙体験によって解明され、解決されてきたのです。 今後ますます国際宇宙開発事業に日本人として参加し、その成果を果たしたいものです。 日本に於ける「宇宙開発」の歴史は、東京大学糸川英夫教授の「ペンシルロケット」開発に始まると されています。それからすでに半世紀が経過しています。現在、その技術の蓄積のお陰で、いろいろな 目的の人工衛星を宇宙空間に打ち上げることが出来るまでに発展してきました。 しかし未だ自力で宇宙飛行士を宇宙空間に打ち上げるだけの技術、財力、陣容は整えていません。 これほどの大がかりな、一国だけで進めるべきでない「宇宙開発」は、ぜひとも各国が協力して 「人類共通の目的」のために団結すべきでしょう。 今回、野口さんは宇宙への旅立ちに当たって、「初の日本産ロケット・ぺンシルロケット・打ち上げ 50周年を記念する旗」を掲げました。 さらに日本人の野口さんに相応しい「宇宙開発事業」への参加協力事項として、宇宙飛行の旅には 不可欠のもので、日本人お得意の携行食として開発された「宇宙飛行用インスタントラーメン」を 持参しているのです。果たして宇宙船の中で地球を見ながらすする「宇宙インスタントラーメン」の 味は如何なものでしょうか。野口さんのラーメンをほうばる姿を想像するだけで、愉快になって きます。帰還後は是非とも、「宇宙インスタントラーメン」試食感想をお聞かせ下さい。目次に戻る
********************************************** *** 米国SF映画 2001年宇宙の旅 2001・A SPACE ODYSSEY *** 製作年 1968年製 上映時間 140分 製作・監督・脚本 スタンリー・キューブリック 原作・脚本 アーサー・C・クラーク 撮影 ジェフリー・アンスワース、ジョン・オルコット 出演 ケア・ダレー、ゲイリー・ロックウッド、ウイリアム・シルベスター あらすじ 人類創成から新人類出現までの人類の知恵の進歩を暗示するらしい 黒石板(モノリス)の謎を解くため、5人の科学者が宇宙船 「ディスカバリー号」に乗船して木星に向かうが、宇宙船の コンピューターが乗組員に反乱を起こし、ボーマン船長一人が残る。 船長の前にモノリスが現れ、彼を「人間の知識の限界を遙かに超えた」 「異次元のトリップ」に巻き込んでいくという空想世界を描く。 映画技術の特徴 綿密な科学性に裏付けられた脚本のもつ神秘的リアリズム。 数々の新開発特殊撮影技術を駆使。 クラシック音楽使用。「美しき青きドナウ」「ツァラトウストラは 斯く語りき」など。 映画史上の評価 キューブリック監督の代表作。SF映画の代表作。 映画史上の不朽の名作。 **********************************************

映画界の鬼才 スタンリー・キューブリック Stanley Kubrick 1928 7月26日 米国ニューヨーク州ブロンクス生まれ。 1941 13歳 開業医父より古いカメラを貰い、写真世界に没頭。 1944 16歳 ルーズベルト大統領訃報写真が認められて写真雑誌の契約カメラマンとなる。 高校卒業後、写真雑誌社に勤める一方映画に興味を持つ。 1951 23歳 高校の友人の薦めで短編ドキュメンタリー映画「Day of the Fight」製作し、販売する。 RKOパテ社の援助で短編ドキュメンタリー映画「Flying Padre」 制作し、本格的に映画世界へ入る。 その後次々と自主企画の映画を発表。 1953 25歳 劇映画「Fear and Desire」 1955 27歳 「非情の罠」などが、劇場公開される。 1956 28歳 ハリス=キューブリックピクチャーズ制作第一回作品「現金に体を張れ」 (プロデューサーのジェームス・B・ハリスとの合作第一作品)好評を博する。 1957 29歳 スター俳優カーク・ダグラス主演「突撃」で成功を収める。 1960 32歳 カークダグラス主演「スパルタカス」にピンチヒッター監督として招かれる。 1961 33歳 ハリスとの最終合作「ロリータ」。 「博士の異常な愛情」で大成功をおさめる。 この頃より、SF映画に興味を持ち、アーサー・C・クラークに原案協力申し入れ。 1968 40歳 シネラマ大作「2001年宇宙の旅」。観客を圧倒した。 1971 43歳 SF映画「時計仕掛けのオレンジ」 1975 46歳 SF映画「ハリー・リンドン」 1980 52歳 ホラー映画「シャイニング」 1987 59歳 戦争映画「フルメタル・ジャケット」 何時の時も新しいテーマに挑み、新しい手法を導入して、映画界をリードした。 12年間沈黙の後、 1999 71歳 遺作「アイズ・ワイド・シャット」 3月7日 「2001年」に立ち会うことなく、20世紀に逝く。 次作として準備中であったSF映画「A。I。」は、スティーブン・スピルバーグ監督に 引き継がれた。 因みに、映画界の鬼才「スタンリー・キューブリック」の人物評価を、彼の手になる30篇の 映画紹介を通じて行っている冊子が刊行されています。 ディヴィット・ヒューズ著 内山一樹・江口浩・荒尾信子訳 「キューブリック全書」フィルムアート社 この本の刊行は、奇しくも「2001年11月25日」になっています。

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