平成社会の人々の動き



第 14 話 「DNAはDNAを解明できるか?」


目   次

<クリック博士逝去>
<DNAは何を目指しているのか?>
(参考メモ)「DNAのおさらい」


<クリック博士逝去>
 先月の新聞に ***** 「二重螺旋」DNA構造解明ークリック氏死去 ***** が報じられました。
 現代の分子生物学の基礎を築いたDNA二重螺旋構造を発見したフランシス・クリック博士は平成16年7月
28日米国カリフォルニア州で、大腸癌のために88才の生涯を閉じました。

 死因も現代もっとも注目されている癌であったことに、何か時代を象徴するような「20世紀の人物」に
終始したと思います。
 いかなクリック博士も自らの死因が癌となることまで予測できなかったわけで、構造解明したDNAの一種の
人類に敵対する行動とも言うべき癌の解明までは力及ばなかったわけです。この人類の挑戦的事業は、博士の
後継者達が必ずや引き継いで、解明して、且つ撲滅してくれるものと信じたいところです。
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Dr.Francis Harry Compton Crick
(1916〜2004)
生物学者F・クリック氏の略歴
1916年6月8日英国生まれ。今からほぼ半世紀前、1953年(昭和28年)英国ケンブリッジ大學の 研究所で物理学者ジェームス・ワトソン氏とともにDNA二重螺旋構造を発表した。20世紀最大の発見とされ、1962年 (昭和37年)ワトソン氏と共にノーベル医学生理学賞に輝いた。米国ソーク研究所名誉所長。DNA構造の解明によりその後の20世紀後半に 於ける医学の飛躍的発展への道が開かれ、遺伝子組み替えやヒトゲノム(全遺伝子情報)解読などに繋がり、 さらには人間自らが遺伝子情報操作に立ち入り、クローン羊から、21世紀の将来にはクローン人間まで医学的 課題としての話題に上りつつある展開を見せている。
 
 人間の病はいかなるDNAの番狂わせにより生じるのか。人体という生体への生体外からのあらゆる攻撃に
には、微生物としての細菌から人間自身まで、いろいろあります。それぞれに対応策は練られてきました。
それは「各種の医薬」であったり、人間そのものに対しては「宗教という名の治療薬」まで、考案してきた
人類であったのですが、残念ながら、生体自身の異常生態のとしての「癌」その他の発生と成長には、いろいろ
解らないところが残されているわけです。 
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<DNAは何を目指しているのか?>
  前回の迷想録「人類に未来はあるのか?」では、人間の目指している世界と将来は何かということにつき、
次のようにDNAのめざすプログラムまで言及いたしました。その抜粋は次の通りです。

***********************************************************************
 地球という天体上に「人類をはじめとする生命体」を「一体何年間生存させるか」は、
神のみぞ知るところでしょうが、過去の各種生物体の歴史を見ますと、10億年、20億年と
繁栄を続けて「地球を我が物同然に荒らし回って生存し続けた生物体」はありません。
 (もっともこれも人間という一生物体が勝手に考えた生態系ですが)
 各種の生物体には、何らかの「種の自滅プログラム」が神から与えられていて、それは各生物体の
DNAの指令の中に組み込まれているような気がしてなりません。
 ・・・・・・・
 もう既に人類は、神からDNA指令で与えられた「全生存時間」の大半を「消化」しつつある
わけで、あとの数万年は、現在の「人類生存形態」をとって「地球上での居候」を許してくれるか
どうかわかりません。自ら生み出した、といってもこれも神が人間に仕組んだDNAの指令かも
しれませんが、核生成物質の影響で形を変えさせられて、「生き続けての数万年」となるかも
しれません。
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 DNA自身がDNAを解明し、かつその活動を支配し、制御することが出来るのでしょうか。
 いま漸くに「DNAの姿が確認」され、次の段階はその「活動形式がどうなっているのか」、さらにその次の
段階はそれではその「活動の方向はどうなっているのか」、「何を目指してDNAは生体を活動させているのか」、
ということです。
 DNA自身がDNAのすべてを知り尽くしたとき、DNAはDNA自身に何を仕掛けるのでしょうか。
 あれこれとDNAの周辺には気になる課題が山積みされています。これらは何十年、何百年、何千年かかって
解き明かされていくのでしょうか。最近の優れたDNAの活動から判断しますと、「クリック−DNA」が数体存在
すれば、DNA自身の解明は何百年もかからないような気もします。
 21世紀の分子生物学の発展と成果に期待したいところです。
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「DNAのおさらい」
 DNA Deoxyribo・Nucleic Acid ディオキシリボ核酸
    核酸の一種 核タンパク質として細胞の核の中に存在しする染色体主成分で、遺伝子の本体。
    4種類の塩基(アデニン(A)・グアニン(G)・チミン(T)・シトミン(C))、
    糖(ディオキシリボース)、燐酸からできている高分子化合物。
    長い二本の鎖状形態で二重螺旋構造をしている。
    塩基の配列順序によってタンパク質のアミノ酸配列を決定する遺伝子情報が組み込まれている。

 二重螺旋構造模式図(引用冊子・中原英臣監修・久我勝利著「遺伝子とDNA」かんき出版(2000年8月))
    螺旋の基本ユニットは、アデニン(A)ーチミン(T)、グアニン(G)ーシトミン(C)がペアになって
    手を結んで配列され、それらの両端を糖分が挟み込んで、燐酸で螺旋を結合してゆく。 

                   燐酸ー糖ーA・Tー糖ー燐酸
                燐酸ー糖ーC・Gー糖ー燐酸 
                燐酸ー糖ーT・Aー糖ー燐酸
                燐酸ー糖ーG・Cー糖ー燐酸 
 人体のDNA
    人体は約200種類合計60兆個(60,0000,0000,0000)の細胞から成り立っている。 
    DNAのプログラムで10万種類のタンパク質が合成され、人体を構成し、活動させている。

DNAの二重螺旋構造模式図

細胞とDNAの模式図
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平成16年8月4日   ***  奈華仁志  ***


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