トルコ旅行記 2003823日‐830日 その2

 

 バスはアクサライに戻り、更に西に向かってコンヤを目指す。途中、13世紀ルームセルジューク朝時代の隊商宿が残るスルタンハンの町に寄る。修復の跡が見られるが、全体に良く残っている。知識人のガイドいわく「夜になると門を閉ざし、明け方、門を開く前に、泊り客には荷物が無くなっていないか確認させた」そうである。交易の振興には、旅する商人の休息と商品の安全の提供が重要であったと知れる。そして、王都コンヤに至れば各地の商人と商品が集う市場が在る。当時の支配者にとって繁栄の鍵は、商人を引き寄せる交易市場の名声であったのだろう。

 

          

スルタンハンの隊商宿                                                 隊商宿、左に浴場、右に夏の開放型宿舎

 

          

隊商宿、閉鎖型冬の宿舎                                              隊商宿

 

 コンヤの街に近づくと、郊外に新しいインダストリアルエステートが拡がり、街の周縁部には流通倉庫群が立ち並ぶ。市内には街の大きさに比して多すぎる銀行が目に付き、ここが新たな経済活動で活況を呈している事が知れる。

 ガイド君の話では、アクサライのメルセデスベンツ、コンヤのルノーなど、中東・中央アジア地域向けの自動車産業が立地し、ヨーロッパその他、国外からの資金がかなり動いているらしい。興味深いのは、トルコ共和国成立後も反中央意識が強かったところで、近年様々な締め付けが緩んで、特に元の宗教的兄弟団というか同信会組織のようなものがその資金力を背景に各種の営利事業を経営しているとのこと。

 確かに、今後の中東方面や中央アジアの経済開発を考える場合、イスラーム世界の中では西欧化が先行した経済としてトルコの役割は重要だろうし、中央アジアに拡がるチュルク語圏に対してはかなりの優位性が考えられる。

 

          

コンヤ市街                                                                   コンヤ市街


ルーミー墓                                                                   コンヤ市街

 

          

カラタイ神学校                                                            コンヤ市街

 

 コンヤから更に西に、アフヨンに向かう国道を走り、乾燥した風景の中にわずかな緑が増え、右手に湖左手に樹木が覆った山が現れるとスルタンダウ。小休止の後、幹線の国道から左に折れて車の少ない街道をディナルへ。乾燥地帯の山間盆地という風景を走る。ひとつ峠を越えるたびに緑が増し、懐かしい地中海の世界を予感させる。

 ディナルの町で小休止すると、夕暮れに山が紅く染まっている。日の落ちた国道を更に2時間ばかり走ってデニズリの町を通過し、オレンジの照明に照らされたパムッカレの石灰岩の白い壁の脇を登ってホテルに着く。

 夕食後、温泉を引いた屋外プールに入る。

 

          

スルタンダウからディナルへの途中                            ディナル夕暮れ

 

 

その3

 

 

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