毒物番付
| 天然の毒〔POISON〕 | 人工の毒〔TOXIN〕 |
| (1)動物毒 (2)植物毒 (3)薬になる毒 (4)心の毒 (5)微生物毒 (6)生命毒 |
(1)発ガン毒 (2)重金属毒 (3)工業毒 (4)ガス毒 (5)農薬・食品添加物 |
毒番付の基準 : L/D50(24時間の半数致死量)
単位:体重1sあたりのミリグラム
No.1 テタヌストキシン(細菌) 0.00005(推定)
柴三郎博士が発見した破傷風菌の毒素。
破傷風菌は土やゴミの中に広く分布し、嫌気性なので閉鎖した傷の中で急激に増える。
潜伏期間は10日以上。
ワクチン(3種混合)として予防接種されており、その効果は大きい。
神経毒。
No.2 ボツリヌストキシン(細菌) 0.0006(推定)
欧州では古くから、ハムやソーセージによる恐ろしい食中毒が知られている。
嫌気性の菌で、日本では熊本の“カラシれんこん”事件があった。
おう吐、視力障害、飲み込み困難、しわがれ声、呼吸困難、起立不能となる。
傷口から感染するが伝染性はない。
煮沸・酸で処理すると予防できる。
ボツリヌストキシンは脳関門を通過しないので毒作用は末梢神経に限られる。
意識や体温には変化なく10日間が勝負。
治療は人工呼吸や胃の洗浄など対症療法となる。
No.3 パリトキシン(スナギンチャク) 0.00025
イソギンチャクのペプチドには、分子量の小さい神経毒と分子量の大きい血液毒がある。
甲殻類には致命的に効くが、軟体動物・両棲類・哺乳類に対しては生命に関わるような効き方をしない。
No.4 バトラコトキシン(カエル) 0.002
日本での有毒ガエルはガマであるが、ガマは咬みもしないし食用にもならないので死亡事故もない。
むしろ『ガマの油』として強心・鎮痛・排毒などの効果があるので、外用・内用薬として使われてきた。
No.5 テトロドトキシン(フグ) 0.01
フグの毒は卵巣・肝臓・睾丸・腸・皮の部分に含まれ、肉には含まれない。
毒にあたるとまず気持ちが悪くなり、
おう吐・唇とその周辺・舌や指先の筋肉がマヒし、声を出したり物を飲み込むのが難しくなる。
やがて意識がもうろうとし、血圧降下・呼吸困難となり絶命する。
No.6 リシン 0.03
ヒマ(トウゴマ)の種子に含まれる猛毒タンパクで世界の五大猛毒のひとつといわれる。
経口投与より非経口投与のほうが毒性が強く、戦争中は化学兵器として使用された。
ヒマの種子からとれる『ヒマシ油』は下剤・ポマードなどの原料・減摩油・ペイント原料として有用である。
No.7 サソリ毒 0.1〜0.01
サソリ毒はペフチドといわれる小型タンパク質。
神経毒で、刺されると激痛・悪寒・おう吐・筋肉のけいれん・マヒ・心不全・肺水腫を引き起こす。
No.8 α−アマニチン(キノコ) 0.1(致死量)
キノコ中毒は天然の毒による中毒の70%を占め、死亡例の60%に達するといわれる。
毒は小型タンパク質。
毒キノコより食べられるキノコのほうが圧倒的に多いが、不明なものは食べない方が無難。
No.9 α−ブンガロトキシン(ヘビ) 0.15
毒ヘビにかまれると、毒牙のあとが二つみられる(毒ヘビの特徴)。
毒ヘビにかまれたら、傷口と心臓の中間を幅広の布で軽くしばり(10分おきに1回2〜3分ゆるめる)、
できるだけ早く大病院で血清療法をうける。
神経毒と血液毒(溶血毒)があり、口で吸い出すのはよくないとされている。
No.10 ジフテリアトキシン(細菌) 0.2(推定)
ジフテリアは急性の伝染病で冬期に流行し、子供がかかりやすい。
発病すると犬が吠えるような咳と呼吸困難を伴うが、後遺症として心筋炎や腎炎が生じる。
予防接種によりジフテリアは急減した。
No.11 アコニチン 0.3
トリカブトの毒で古代から中世でのローマでは、
近親者や政略上の毒殺に使われ特に継子殺しに多用された為「継母の毒」といわれた。
日本では古来より弓の矢じりに塗られ、多くの武将が命を落とした。
トリカブトは、日本全土の林の端や川辺の日の当たらない湿地に育ち、8月下旬頃花をひらく。
花は紫色で、形は鎌倉・室町時代の兜によく似ている。
毒は、葉・茎・根・花粉にも含まれていて、
岩手県岩泉町ではトリカブトの花粉を集めた「天然のハチミツ」を食べて死者が出た。
早春ヨモギに似た芽をだすが、少し大きくなるとシドケと間違えて食され、中毒死を起こす。
トリカブトの根は、鳥頭(うず)・附子(ぶす)・天雄(てんゆう)等とも呼ばれ薬用に供された。
漢方では鎮痛・強壮・興奮・新陳代謝亢進などを目的に
八味地黄丸・真武湯・四逆湯・天雄散などの薬に配合される。
華岡青州の麻酔剤「痛仙散」にも加えられた。
薬理実験では不整脈のモデルづくりに使われる。
No.12 d−ツボクラリン 0.5
蔓性植物群(ツヅラフジ科と馬銭科)の毒。
インディオの毒矢に使われた。
クラーレ(毒成分はd−ツボクラリン)は神経毒で手術の時、筋肉を麻痺させて痙攣を除く特効薬として使われた。
No.13 フィゾスチグミン 0.75
カラバル豆の毒。
神経ホルモンのアセチルコリンを分解する酵素を阻害するため、
アセチルコリンの作用が高くなり筋肉は収縮し、その結果として緑内障や重症筋無力症の特効薬となる。
またフィゾスチグミンはクラーレ・アトロピン・ストリキニーネなどによる
中毒の解熱剤や手術による腸のまひを回復させる薬としても使用される。
この毒は悪心・おう吐・腹痛・下痢・頭痛・発汗・顔面蒼白を生じさせる。
アフリカでは「裁きの豆」といわれた。
試罪法には「おう吐性」を利用した。
死んだら有罪で、死ななかったら無罪ということ。
No.14 サクシニルコリン 0.75
(12)のクラーレが少量で高価なため、化学合成されたもの。
毒薬に指定されるほどの猛毒であるが、まひ作用が終わると酵素によって無毒化
されて毒性を失うので理想的な薬である。
No.15 ストリキニーネ 0.98
インド・スリランカ・インドネシア原産のフジウツギ科の木になる円板状の種子で、熱帯地方では矢毒として使われている。
日本では犬やネズミを殺すために使用された。
欧州では毒殺用として使われ、薬局でストリキニーネと解熱剤キニーネを間違えた毒死事件もおきている。
致死量と薬効量が近いため治療用としては殆ど使われず、手術時のショック用・麻酔薬中毒の
気つけ用としてわずかに使われるにすぎない。
No.16 エルゴトキシン 1.8
ライ麦や小麦の穂にある特別のカビがつくと、麦角という褐紫色で長さ1〜5cmの
角形のものが穂の中にできる。
この麦角は猛毒で、ローマ時代は凶作になると麦角のある麦でも食べたため、一時に数万人もの死者を出した。
麦角の毒は血管を収縮させる作用が強く手足の血行を妨げて壊疽を起こす為、
末期症状は酷い痛みもなく手足を失うといわれる。
しかし、「毒は薬」という言葉があるように、ヨーロッパでは分娩促進の特効薬だった。
1943年、麦角の毒から「LSD−25」が合成された。
L:リゼルグ酸ジエチルアミド S:サンド社(スイスの製薬会社)
D:デリシット(商品名) 25:合成された年月日(2/5/1938)
わずか10万分の1グラムでも幻覚を生ずるという史上最強の幻覚剤。
日本では1970年に麻薬指定。神経ホルモン「セロトニン」の誘導体。
No.17 ヘップ・テップ 1.9
1934年ドイツの製薬会社バイエルの研究所で、
ジャガイモの害虫駆除の為にタバコの毒ニコチンに変わるものとして、有機リン剤ヘップとテップの合成に成功。
日本農業の花形はベンゼン環をもった「パラチオン」で食糧難時代、米の増産に貢献した。
しかし、その毒性のため各地で中毒が発生した。
軽症では、手足の脱力感やしびれ・頭痛・めまい・おう吐・腹痛・下痢であり、
重症になると意識混濁・全身けいれんで死亡する。
パラチオンは1955年、特定毒物に指定され、71年より使用禁止。
現在は弱毒性のマラソンが広く使われている。
有機リン剤は神経ガス(毒ガス)の生まれ変わりであり神経のない植物には影響を与えない為、
農業にとってこれほどありがたい毒はなく農業生産の主役になった。
その結果、山野の動物・水生昆虫が死滅した。
No.18 コルヒチン 3.93
イヌサフラン(クロッカスに似た可憐な牧草)の有毒球根が痛風によく効くことが6〜7世紀に解った。
副作用として悪心・おう吐・下痢・白血球の減少・頭髪の脱毛等。
1937年、コルヒチンが植物細胞の染色体を倍加する毒であることが解り、
現在、種なしスイカや4倍体のフルーツづくりに使われている。
今後、制ガンン剤としての研究も進められている。
No.19 青酸カリ(合成剤) 4.4
青酸(シオン化水素)+カリウム =青酸カリ
+ナトリウム=青酸ソーダ
「帝銀事件」・「近衛首相自殺」・「グリコ・森永事件」・「大韓航空機のっとり事件」で有名になった。
通常は安定した塩基であるが酸性溶液で分解し青酸ガスに変わる。
ナチスドイツがアウシュヴィッツの強制収容所で使ったのも液化青酸ガスだった。
天然の植物には青酸と糖の化合物(配糖体:アミグダリン)があり、青梅や杏仁・桃の種等は青酸中毒を起こすことがある。
工業的には各種メッキ・写真の発色・殺虫剤としても使われている。
工場廃液で魚貝類の死滅のニュースも耳新しい。
No.20 亜ヒ酸(鉱物) 5〜7(致死量)
古来、毒薬といえばヒ素が有名であった。
「岩見銀山ネズミ取り」として古くから使われ、ヨーロッパ中世では毒殺用に使用された。
1955年「森永ヒ素ミルク事件」が起きたが、
その原因はミルクの酸度を保つ為に加えた第二リン酸ソーダが工業用であったため、
誤ってリンと同じ性格をもつヒ素をミルクに混入して起きた。
和歌山カレー毒物事件は記憶に新しい。
ヒ素は現在、残留毒性のため使用禁止となっているが、同類のヒ酸塩はミカン等の
果樹の甘みを強める効果を持つので今でも使用されているかも知れない?
No.21 ニコチン 7.1
タバコの毒。コロンブスのアメリカ大陸発見により、ヨーロッパにもたらされた。
タバコは当初、皮膚病や伝染病の予防薬として広がった。
ニコチンは猛毒だが煙を吸うのでそれほど心配ではないが、呼吸毒の一酸化炭素や
ベンツィピレンなどの毒性物質を含むので周囲の人への迷惑も考えたいもの。
タバコの水溶液は農薬として効果絶大。
1996年アメリカではニコチンを毒物と認定。
CMは禁止となった。ニコチン被害の裁判が相次いでいる。
No.22 ジギトキシン 12.2
ジキタリス(キツネノテブクロ)の葉に含まれる成分。強心利尿作用をもつ心臓病
の特効薬とされ、現在も使用されている。
ジキタリスの毒に似た強心配糖体の毒を持つものにスズラン、フクジュソウ、
万年青がある。過剰に摂取すると、激しいむかつきや下痢、おう吐を生じる。
No.23 テトラエチル鉛(アンチノック剤) 12.3(経口)
ガソリンに添加される鉛の毒。
テトラエチル鉛は気化しやすい透明な重い液体で、皮膚からでも呼吸器からでも体内に侵入して脳に蓄積する。
急性中毒になると不眠や幻覚・精神錯乱が起こり、酷くなると全身痙攣を生じ死亡率も高い。
ローマ時代には上下水道は鉛管が使われており、流産・死産・不妊多く見られ遺骨からは高濃度の鉛が検出された。
鉄砲玉・陶器の釉薬・化粧品・バッテリー・ハイオクガソリンなどに含まれる。
No.24 モノフルオル酢酸アミド 51.5
フッ素化合物で特定毒物に指定されている。
モノフルオル酸は「フルトール」といわれる強力なネズミ取りであり、
更ににこれをアンモニアで中和した「モノフルオル酸アミド」はカイガラムシやダニ等に効く強力な殺虫剤。
オゾン層破壊の原因となるフロンガスは、メタンやエタンなどの小型有機分子とフッ素や塩素の化合物である。
微量のフッ素は歯の衛生によいと言われるが、酵素の働きを阻害したり、
リン酸カルシウムと結合して骨や歯に影響を与える他、腎臓障害を起こす。
焦げつかないフライパンなど台所用品のコーティング剤や
有機溶剤のシールやパッキング・電線の被膜など広く使われている。
No.25 LSD 54
No.16を参照。
No.26 レセルピン 70
常緑灌木であるインド蛇木の根を乾燥したものに含まれる。
精神病を治す毒。
ドーパミンの働きを抑えて分裂病を治療すると言われ、
ノルアドレナリンやアドレナリンの活動しすぎを抑制して躁病や高血圧症に効果を発揮する。
血管拡張剤としても使用され、代表的なのは真ん中に穴のあいたドーナツ形。
No.27 コニイン 75(致死量)
毒ニンジンの葉・茎・種子(特に乾燥した未熟の種子)に含まれる神経の麻痺毒。
ソクラテスを殺した毒で有名。
はじめに、両足が麻痺、手・顔面筋へと進みやがて声がかすれ意識不明となり、
呼吸筋がおかされ30分〜1時間で死ぬ。
No.28 スコポラミン 100
ナス科植物の毒。
最も強いのは「アトロピン」とよく似た「スコポラミン」で、
江戸中期、紀州の医師華岡青州はチョウセンアサガオ(キチガイナスビ・曼陀羅葉)から
この毒を主成分にした麻沸散(あるいは通仙散)という薬で、世界で初めて麻酔による乳ガンの手術に成功した。
この薬の試用のために母は死に、妻は失明した。
少量のアトロピン中毒では錯乱・もの忘れ・幻覚・誤認・会話の支離滅裂が生じるが、
スコポラミンは心理的抵抗が強い者の催眠誘導にも使われているという。
No.29 サリンガス 100
オウム事件で有名になった有機リン剤を応用した神経ガス。
1938年ナチスドイツ陸軍省により合成された。
サリン7トンを東京上空でまき散らせば山手線内側は4分で死の海となり、
その被害は80キロにも及び威力は水爆に匹敵するといわれる。
神経ガスの作用は神経ホルモンのアセチルコリンの働きを阻害するため、神経の情報伝達を遮断してしまう。
No.30 カイニン酸 120
海人草から抽出された成分。
この海人草は、沖縄や鹿児島など暖流海域の海底やサンゴ礁に
生育する紅藻類「マクリ」を乾燥させたもので、古くから回虫の駆虫剤として服用された。
グルタミン酸の誘導体で興奮性神経ホルモンの作用をする。
小犬などに飲ませると駆虫効果があるが、皮下注射では吐き気や震え・舞踏病やテンカンの発作を起こす。
No.31 コカイン 150
コカの葉の成分。
コカの葉を噛むと疲労が回復して忍耐力が増し、気分がすっきりして重労働にも耐えられるようになる。
覚せい剤として麻薬に指定されている。
以前は局所麻酔薬として使われた時期があった。
覚せい剤は脂溶性のため脳関門を通り抜け、感情の根源であるアミン作動性神経に作用して覚醒と快感を生じる。
常用すると精神分裂症に似た精神障害を起こし、使用が断たれると幻覚を生じ、
誰かが自分を殺そうと感じる被害妄想を生じるので極めて危険。
精神的依存はあっても、身体的依存はない。
コーラもコカ樹に由来する。
No.32 アトロピン 200
No.28参照
No.33 カフェイン 220〜250
副作用の少ない覚せい性嗜好飲料。
コーヒーが代表的。
中国人は昔から「ツァ(茶)」という灌木の葉に熱湯を注ぎ、その香味を楽しんでいた。
これがコーヒーに遅れてヨーロッパに渡って紅茶となり、
イギリスでは「ティー」フランスで「テ」、ロシアで「チャイ」と呼ばれた。
日本の茶も中国の「ツァ」に由来する。
No.34 プシロシビン 285
メキシコのシビレタケの毒成分。
日本でも、過去新潟や京都で中毒事故が起きている。
No.35 アセトアルデヒド 300
アルコールから生ずる毒。
飲酒によりアルコールは血液循環にのって肝臓からも脳へ溶け込み、脳神経の活動を抑えて麻酔・酩酊させる。
第2の特徴は、酵素によってすぐ無害な水と炭酸ガスに分解してしまう。
このアルデヒド脱水酵素T(2つある酵素のうち速やかに働く方)の存在量が、
人種によって異なることを1983年、筑波大の原田勝二助教授が発見した。
その欠損度 : 日本人 = 48%
中国人 = 35%
インドネシア人 = 40%
ベトナム人 = 52%
エクアドルのインディオ = 69%
エジプト人 = 0%
ヨーロッパ人0%
日本人を含む黄色人種の半数は下戸ということになる。
アルコールは水溶性のものでも脂溶性のものでも、なんでも溶かす優れた溶剤である。
溶かすということは逆に溶けるということで、体内のどこからでも吸収される。
生薬の成分抽出にはアルコールが使われる。
〇〇酒・・・下戸がドリンク剤を飲んで運転中に事故をおこした例は数多い。
No.36 モルヒネ 500
美しい花をつけるケシ(ポピー)から採れるアヘンのこと。
古くは「子供の泣きすぎを防ぐ薬」(紀元前1500年頃のエジプトの薬物書)として記載されている。
近代医学の父と言われるギリシャの聖医ヒポクラテスも医薬としてすすめていた。
ギリシャ神話の夢の神“モルフィウス”にちなんで「モルヒネ」と命名された。
禁断症状をともなう身体的依存症をもつ毒物。
モルヒネが脳関門を通過するのは2%で、モルヒネに酢酸分子をくっつけて脂溶性にしたものがヘロイン。
このことにより、68%が脳関門を通過する。
モルヒネは最強の鎮痛薬で、現在ガンの末期患者への投与が激増している。
No.37 アスピリン 500
1899年ドイツの製薬会社バイエルが、合成されたアセチルサリチル酸を「アスピリン」と名付けて発売した。
解熱効果のほか、あらゆる痛みを消すという特効薬であった。
副作用は胃を荒らすこと。プロスタグランジンを抑制。
No.38 キニーネ 700
熱帯地方で猛威をふるったマラリアの特効薬。
南米で“キナキナ”と呼ばれている。
中型常緑樹の樹皮浸出液。
昔、キナ皮一升金一升といわれた。
スイスで殺虫剤DDTが発明されるまでキニーネの黄金時代は続いたが、
現在では苦味健胃剤・解熱剤・抗マラリア剤としてわずかに使われるにすぎない。
1971年からは、かぜ薬として家庭薬に配合することも副作用が大きいので禁止された。
No.39 ズルチン(食品添加物) 700(経口)
かぜ薬(フェナセチン)から合成された人口甘味料。
安価で砂糖の200倍の甘さをもつが、 1968年に発癌性がわかり使用禁止となった。
No.40 デヒドロ酢酸(食品添加物) 1000(経口)
保存料(防腐剤)。
現在使われているものは毒性が低いが毎日食べさせられることと、多種類による体内での複合汚染が怖い。
毒性はかけ算といわれる。
No.41 サリチル酸(食品添加物) 1300(経口)
以前はお酒の防腐剤として使われた。
水虫・にきび・魚の目などに対する外用薬として使われたこともある。
No.42 安息香酸(食品添加物) 2000(経口)
No.40参照
No.43 DES(合成女性ホルモン剤) 3000(経口)
ジエチルスチルベストロールの略称。
流産防止のために母親に使った場合、
成長した娘が膣ガンになることがわかり使用禁止になったが、避妊薬としては現在も認められている。
日本では1976年、薬局方からはずされたが家畜用としては安価で肝臓には沈着するものの、
肉には残らないので使用されているようである。
性ホルモンの作用自体がDNAに直接作用してタンパク質合成を始動させることになるので、
ホルモン作用が間違えばガンになるのは当然である。
コレステロール・黄体ホルモン(妊娠用ホルモン)男性ホルモン・卵胞ホルモン(エストロゲン)…
男女とも両性のホルモンを分泌し、その相違は量の多少の問題なのである。
No.44 塩素ガス・ホスゲンガス 3200
サリン同様、オウム真理教が研究・使用した有機リン系神経ガス。
No.45 パラオキシ安息香酸エステル(食品添加物) 5000
No.40参照。
No.46 エチルアルコール 8000
酒は昔から“百薬の長”といわれる反面、“狂い水”ともいわれ、正邪両面をもっている。
少量飲めば血圧を下げ、たくさん飲めば血圧を上げる。
坊さんも“般若湯”と称し飲んでいた。
適量は寿命を伸ばし過量は命を縮める。
No.47 チクロ(食品添加物) 17000(経口)
人工甘味料。砂糖の40〜60倍の甘さをもつ。
アメリカで膀胱ガンの原因になるという報告があったので使用が禁止になった。
No.48 サッカリン(食品添加物) 17500(経口)
甘味度は砂糖の500倍。
1972年アメリカで膀胱ガンとの係わりが解明され使用禁止。
翌年、日本でも使用禁止となった。しかし、同年末アメリカで、この発癌性は
サッカリンに混じっていた不純物が原因として、使用禁止を解除。
その後、日本も解除。現在、砂糖の補助剤、ダイエット食品に使われている。
★参考文献★ −「薬学大事点」(日本工業技術連盟 1982)−
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